アソカ寺 新納骨堂 アソカ寺 新納骨堂

仏事マナーについて

仏事マナーについて

Q

浄土真宗に迷信はないと聞きました。どういうことでしょう?

A

浄土真宗では、道理から外れたもの(迷信)や占いを信じません。大安、仏滅などの日の吉凶や方角の善し悪しなどのみ教えは浄土真宗にはありません。

解説

仏事の迷信イメージ

迷信は「無明、無知(間違ったものの見方・捉え方)」から生まれます。根拠のない迷信や俗信に惑わされないようにしましょう。真実の宗教とは、人を不安にさせたり、惑わせたりするものでありません。不安があればお寺に尋ねましょう。
また普段はバカらしいと思うような事でも、人生の中で落ち込んだ時、大きな不幸に みまわれた時、「溺れる者は藁をもつかむ」といいます。溺れた時にはとにかく身近にあるものに手を伸ばすということでしょう。平常時には、藁に掴まったところで浮かぶはずがないと笑えますが、人間の人生、いつそのようなことが起こるかわかりません。であるならば、迷信・俗信等に惑わされぬためにも普段から本当に頼れるみ教えを身近にしておかねばならないのではないでしょうか。

Q

御布施ってどのくらい包めばよいのでしょうか?お坊さんには「お気持ちで」と言われました。

A

「御布施」とは、一般にはお坊さんにお経を読んでもらった御礼のように思われる方が多いかもしれません。しかし仏教本来の意味でいえば、決してお坊さんへの御礼ではなく、自分が持っているものを、精一杯他の人や物に施すことを「布施」といいます。
しかし「精一杯の施し」とはいっても、人間誰もが持っているものが違うのですから、社会的地位や財産などによって違いが出てきます。
だからこそ、お寺では「御布施はどのぐらいですか?」と聞かれると「(精一杯の)お気持ちで」と答えるのです。  そのような意味でいえば「御布施」の金額を決めるのは「施主」自身ということです。

解説

御布施イメージ

初めて法事や葬儀をつとめる場合、どれくらい包むものか戸惑ったり、どのくらい包めば恥ずかしくないのか等々、気になると思います。
お坊さんの立場でいえば、決して御布施に決まった金額があるわけではありませんが、宮崎県内においても各地域によって金額の傾向はあります。どちらかといえば山村部に対して都市部の地域の方が比較的高めの傾向にあるといえるでしょう。それには御門徒とお寺との関わり方やお寺の維持管理など諸々の事由があるように思われます。
どちらかというと都市部においては山村部に比べ普段のお寺との関わりが少ない傾向があります。つまり葬儀などの少ない仏縁での御布施によって、お寺の維持管理をなさねばならぬわけですから、地域によっては地区の仏教会などで葬儀などのある程度の御布施の傾向が決められている場合もあります。しかし、本来の御布施とは人それぞれに違うものですから、経済的事情など諸々の事情がある場合にはご相談くだされば、お寺として対応させていただくことがほとんどです。また、逆に山村部においては、地域の集落などで御布施の傾向がどちらかというと低めに決められている場合等もあります。その場合は、葬儀後に永代経ご懇志などとして葬儀のお布施とは別にお寺に納めてくださる方もおられます。
お坊さんの立場としては、都市部、山村部どちらにおいても、南無阿弥陀仏のみ教えをお伝えする場、お寺と皆さまとの関わりの縁をより一層増やしたいという思いが致しますが、そのためのお寺の維持管理において御布施が不可欠なことも事実ですので、御布施本来の意味をお坊さん、そして門徒の方々共に理解した上でなされるのが一番であろうと思います。
実際の葬儀などの場合は、葬儀屋さんに相談するとよいでしょう。また法事などの場合、お寺に詳しい御門徒や親戚の方に相談されるとよいでしょう。お寺によっては門徒の方から直接相談された場合、ある程度の額をお伝えする場合もあるようですし、やはり「お気持ちで」と言われる場合もあります。
そしてその時々の葬儀や法事によっては「御布施」とは別に「御車料」や「御膳料(御斎料)」等を添えてお坊さんにお渡しします。

お供えの向きはどっち?

 お葬式や法事などにお参りすると、御仏前やお供えものが仏さまの方に向いて置いてあるのを目にすることがあります。おそらく、仏さま、または故人に対してのお供えだからと、そのようにしておられるのかもしれませんが、それでよいのでしょうか。
もしもそれが正しいのならば、お花なども全て仏さまの方に向けなくてはなりません。でも、想像してください。お仏壇のお花やお供えが全部仏さまの方に向き、我々には裏側ばかりが見えている状況を。おかしいですよね。
お供えものとは、確かに仏さまに対するお供えではありますが、例えばお仏壇にお供 えするお花は、お浄土の世界を我々によりわかりやすくあらわす為のお飾りでもあります。であるならば、お供えものも仏さまの方向ではなく、私たちにわかりやすいように、私たちの方に向けお供えするのがよいのではないでしょうか。

Q

父が亡くなりましたが、日頃お世話になっているお寺がありません。浄土真宗だと聞いていますが、通夜や葬儀はどうしたらよいのでしようか?

A

お父さまが浄土真宗との事であれば、本来所属されていたお寺があるはずです。親族方などにお尋ねし、お寺にご連絡ください。また所属寺が不明の場合は、お住まいの地域の浄土真宗のお寺ヘご連絡ください。ただし、浄土真宗の中には、浄土真宗本願寺派(お西)や真宗大谷派(お東)などいくつか宗派がありますので、宗派もご確認ください。

解説

葬儀社を通じてお寺に御連絡される場合、浄土真宗本願寺派であることを必ずお伝えください。その後、お寺や葬儀社と日時や段取りの打ち合わせが始まります。

受け継ぐということ 次は私の番

喪主イメージ

法事が終わった後、60代の男性の方が「ここ3年で父と母を亡くしました。自分を褒めてくれる人がいなくなって寂しいですねぇ」とおっしゃいました。
その言葉に、私も周りの方の声が励みになっているなぁと、気付かされたことでした。
私は男性に「今までお父さんやお母さんの声が励みになり、支えてくださっていたんですね。ありがたいことでしたね。今はさぞお寂しいことでしょう」となぐさめの言葉をお掛けしました。そして、こう申し上げました。「今度はあなたの番ですね。お子さんやお孫さんはきっとあなたが褒めてくださるのを励みにされていますよ」と。
父や母、祖父や祖母からいただいた思いは、温かく、懐かしく、心強いものです。先人たちの声を聞かせていただき、感謝の気持ちを新たにし、ご自分も受け継ぐことはとても大切なことです。それを大事に次の世代へと渡してあげたいものですね。

葬儀の流れ
お寺への連絡

お寺・関係者へ故人が亡くなったことを連絡します。

住職・関係者と相談して、通夜・葬儀等の日時を決めます。

葬儀社へ「宗派は浄土真宗本願寺派(西本願寺)・○○町の○○寺の門徒」と伝えて 打ち合わせします。

臨終勤行(一般的にいう枕経)を行う地域では、深夜の臨終では翌朝にお寺へお願いします。浄土真宗では「一刻も早くお参りしなければ救われない」などという教えはありません。また、地域によっては「かけつけ」「とどけ参り」等、近所の方がお供えを持ち、お寺に出向く風習などもあります。

通夜までにすること

親族や、故人と生前に親しかった人などに連絡をしましょう。

故人が生前に法名を授与されている場合は、お寺にお知らせします。

通夜・葬儀の規模に応じて、受付やお返しなどについての手配をします。

納棺の際、故人に念珠を持たせ、門徒式章を掛けます。無理に北枕にする必要はありません。

故人に旅装束を着けたり六文銭などを持たせたりする必要はありません。

通夜

葬儀前夜に近親者や知人等が集まり、故人を偲びつつ、み仏やみ教えに遇う場とするのが通夜です。

ご本尊の前でお坊さんと一緒におつとめしましょう。

遺影等によりご本尊が隠れないように注意しましょう。

水・茶・一膳飯は供えません。

葬儀

葬儀(告別式とは言いません)での心掛け

葬儀は、阿弥陀如来さまの前で遺族が故人とお別れする最後の厳粛なおつとめです。そのため、おつとめ中には会葬者への答礼は慎み、遺族代表挨拶を通してお礼を述べましょう。

次のような俗信・迷信に振り回されないようにしましょう。

葬儀の後、清め塩はしません。

出棺の際、茶碗を割ったり棺を回したりしません。

火葬場からの帰りの道順にこだわる必要はありません。

今後の法要や納骨についてはお寺と相談しましょう。

Q

お葬式には「戒名」が必要と言われたけど、どうしたらいいの?

A

浄土真宗では「戒名」とはいわず「法名」といいます。「法名」とは、仏教徒としての名前で必ず必要です。お釈迦さまより一字いただき「釋○○」と名付けられます。

解説

法名や戒名イメージ

本来は、生前に西本願寺などで帰敬式の中で、ご門主様より「おかみそり」を受け法名を頂くのですが、生前に法名を頂かれていない方には、所属寺の住職が代務いたします。

Q

親戚に「院号はどうするの?」と聞かれました。院号って何ですか?

A

院号とは宗門やお寺に「貢献のあった方に贈られる」ものです。現在では、ご懇志(お金による布施、寄付など)に対してお扱いとして下付されるのが院号です。ご希望の方はお寺にお伝えください。

解説

院号イメージ

院号は、法名「釋○○」の上に「○○院」と付きます。位などを表すものではありません。また、ご懇志だけでなくお寺の役員を永きにわたりつとめられた方に下付される場合があります。いずれにしても宗門の護持に尽くした人を讃える意味で本願寺よりおくられます。

Q

葬儀と一緒に初七日法要や四十九日法要(満中陰法要)をしたいのですが?

A

よほどの事情がない限りは本来の日におつとめすることが望ましいです。ただし最近は四十九日など、本来の四十九日の日に近い日、多くの方が集まれる日(週末など)にお参りすることがあるようです。その場合は本来の四十九日の日には、お家のお仏壇などに改めて手を合わせましょう。

解説

四十九日法要などのイメージ

やはり、月日とともに人の気持ちは変わっていくものです。一週間経ってみて、一カ月経ってみて、おとずれる初七日や四十九日等の法事に意義があるのではないでしょうか。

Q

葬儀に参列することになりました。何を準備すればよいですか?

A

お念殊を持ち、「御仏前」を包み参列しましょう。式章やお経の本(聖典)も持参するとよいでしょう。

解説

葬儀イメージ

浄土真宗では、「御霊前」は使いません。故人の〝霊〟に供えるのではなく、仏さま(阿弥陀さま)にお供えしますので、「御仏前」と書きます。

Q

先日父が亡くなりお葬式を済ませました。遺骨がまだ家にあるのですが、いつまでに納骨するのがよいのですか?

A

浄土真宗においては、いつ納骨しなくてはならない等の決まりはありませんが、四十九日(満中陰法要)の法事後に納骨される方が多いようです。四十九日(満中陰法要)や百ヶ日のご縁を目処として納骨されるのがよいでしょう。

解説

納骨に当たっては「埋葬許可書」が必要となる場合があります。墓地・納骨堂の所定の管理者に提出しましょう。
骨壺が誰のご遺骨か判らなくならないように、故人の名前を書いておくのもよいでしょう。


Q

納骨するまで、遺骨はどうしたらいいでしょうか?

A

ご自宅のお仏壇の横に小さな机を用意するか、中陰壇を用意してご安置します。お寺によっては一時的に預かる場合もあります。お問い合わせください。

解説

納骨イメージ

遺骨は故人がこの世に残していかれた、故人をお偲びさせていただく大切な縁ではありますが、骨壺の中に故人がいつまでもおられるのではありません。お浄土に仏さまとして生まれ、阿弥陀さまと共に我々を見守りお導きくださっています。遺骨の安置はお仏壇の正面は避けましょう。また、お念仏はお仏壇に向かって致しましょう。

Q

お墓と納骨堂はどう違うのですか?

A

墓地には「公営墓地」「民営墓地」「お寺の墓地」などがあり、それぞれ使用権を取得して墓石を建て、管理費を支払います。 ○公営墓地-自治体が管理運営する墓地。 ○民営墓地-公益法人などが管理運営する墓地。 ○お寺の墓地-お寺の敷地内の墓地。 納骨堂には「お寺の納骨堂」「地区納骨堂」などがあります。納骨堂には共同スペースの中に、ロッカータイプなどさまざまな形式があり、一区画は家族単位で利用されることが多いです。 ○お寺の納骨堂-お寺が管理運営する納骨堂 ○地区納骨堂-それぞれの地域において管理運営する納骨堂

解説

一般的には「お墓を買う」等と言いますが、お墓や納骨堂は実際は土地や納骨堂を買うのではなく、使用権を取得する事で、所有者は管理者になります。
墓地や納骨堂の運営方針や規約、維持管理費はそれぞれで異なる場合があります。管理者へご相談ください。

Q

お墓の中が骨壺でいっぱいになり、納骨できません。どうしたらよいですか?

A

骨壺イメージ

納骨場所がいっぱいになった場合 ○骨壺の中の遺骨をお墓の中の地面に移し、土にかえるようにします。 ○移し替えられる遺骨を小さな骨壺に移します。 ○古いお骨を一つの骨壺にまとめて納骨します。上記のような方法にて納骨場所を確保します。ご家族の方が行って構いません。

解説

遺骨をまとめられる時には、遺骨を砕くなどして小さくしても構いません。またどなたの遺骨かわからなくならないように、名前などを記載してもよいでしょう。浄土真宗では、遺骨の扱い方によって、たたられる等の迷信はありません。

Q

お墓が遠方なので、父の遺骨を手元に置きたいと考えています。この場合、分骨してもよいのでしょうか?

A

分骨によって故人が切り裂かれ腹を立てて災いを起こす等と分骨を嫌う人がいますが、あくまで迷信です。浄土真宗では、故人は仏さまになられて私たちを導いてくださっています。分骨しても問題ありません。

解説

分骨イメージ

分骨し納骨する場合は、分骨用の証明書が必要となります。また、浄土真宗では親鸞聖人のお徳を慕い、聖人のお墓のある京都の大谷本廟に分骨する習慣もあります。

Q

お墓の場所を移動するのですが、お経(読経)などが必要ですか?

A

今まで慣れ親しんだ場所で、最後に仏縁をいただくのがよろしいのではないでしょうか。また新しいお墓や納骨堂に、納骨される時にも仏縁をいただきましょう。

解説

お墓イメージ

公共の墓地などの場合、返還に当たってそれぞれの規定等がある場合があります。管理者に相談しましよう。また墓石そのものを移動する場合などは石屋さんに相談するとよいでしょう。

お墓イメージ

Q

生きている内にお墓を建てると、早く家から死人が出ると聞きましたが?

A

それは迷信です。気にする必要はありません。ただしお墓を建てる場合は浄土真宗の形式に沿った形が望ましいでしょう。


Q

納骨後の木箱はどのように処分したらよいのでしようか?

A

ご自宅に持ち帰り処分されて構いません。


Q

四十九日も終わり納骨も済ませたのですが、故人の大きな遺影はどこに飾ればよいのでしょうか?

A

壁に飾る場合、お仏壇の真上は避けましょう。


Q

仲が悪かった身内を、一緒のお墓に入れてもよいのでしょうか?

A

亡くなられた方々は仏さまとなっておられます。遺骨を一緒に入れる事に問題はありません。


Q

お墓の中を勝手に開けてよいのですか?

A

構いません。たたりがある、などは迷信です。

Q

法事をお願いしたいのですが、頼み方を教えてください。

A

まずはお寺に出向き、また遠方の方は電話などで、誰々の法事をつとめたい事を伝え、場所と時間の調整をします。週末などをご希望される場合は早めにお寺に連絡したほうがよいでしよう。

解説

あらかじめ希望の日時、故人の名前・命日、何回忌の法事であるのかなどをメモしておくとよいでしょう。お盆などは特に法事が集中します。ご希望に添えない場合もありますので、お寺とご相談ください。また、お寺によりお盆などはお参りの仕方が違う場合もありますので、お寺やお寺に詳しい方に直接ご相談くださるのがよいでしょう。

法事イメージ

法事のフローチャート

お寺と相談し、日時・場所を決める

親戚等への案内状を出す

当日のお斎(お膳)の準備・手配をする

お仏壇の掃除やお飾りを整える

法 事

Q

葬儀の後に中陰法要というのがあるそうですが、どんなものですか?

A

中陰法要イメージ

亡くなった日から数えて七日目が初七日、その後一週間ごとに二七日、三七日、四七日、五七日、六七日、四十九日とあり、それぞれを自宅やお寺でお参りします。これを中陰法要と呼び、四十九日は中陰の期間が満了するという意味で満中陰と呼びます。特に四十九日は多くの親族などと共に故人を偲び、仏縁を結ばせていただくのが望ましいでしょう。
ご自宅で中陰法要をされる場合は、荘厳壇(遺骨が安置された台)の前ではなくお仏壇の前でお勤めをしますので、お仏壇の前は必ず空けておきましょう。

解説

初七日は命日に7を足すのではなく、命日を含め七日目ですので、例えば1月1日に亡くなれば1月7日が初七日となります。

中陰の数え方

初七日命日からまる6日(命日を入れて7日目)

二七日初七日の1週間後

三七日二七日の1週間後

四七日三七日の1週間後

五七日四七日の1週間後

六七日五七日の1週間後

四十九日六七日の1週間後(命日を入れて49日目)

中陰以外にも下記のようなものがあります。

百ヶ日命日を入れて100日

初盆初めて迎えるお盆

Q

親戚に「故人の永代経をあげなさい」って言われたのですが、それってなんですか?

A

親戚に「故人の永代経をあげなさい」って言われたのですが、それってなんですか?「永代経」とは、お経の名前ではなく「永代読経」の略で浄土真宗のみ教えを子や孫の世代に永く伝えていけるようにお寺にご懇志を納め、読経をお願いすることをいいます。故人の生涯のご苦労に対し、報恩感謝の心からお寺の続く限り永代にお経がつとまります。そのためにお寺に納めるご懇志を「永代経懇志」といいます。
地域やお寺によって違いがありますので、お寺に相談されるのがよいでしょう。

解説

永代経イメージ

永代経は故人への追善供養ではありません。納めたからといっても、普段のお参りを怠ることなく、ご命日などたくさんの仏縁を結んでゆくことこそが、本当の意味で故人をお偲びさせていただくことであります。

Q

そろそろ初盆が来るのですが、どのようにすればよいでしょうか?

A

故人が亡くなり初めて迎えるお盆が初盆です。お寺やご自宅で初盆の法事をつとめましょう。
また、初盆の間には故人と縁のあった方々がお参りに来られます。お仏壇を綺麗にし、お飾りを調えお盆をお迎えしましょう。

解説

初盆イメージ

お盆の間に故人の霊が帰ってくるとよく耳にしますが、浄土真宗では故人はお浄土に生まれ常に我々を見守ってくださいます。地域の風習など色々あるとは思いますが、初盆をつとめる中で、前年のお盆とは違う寂しいお盆を迎える中に、命というものの真の姿に目を向け、故人を縁とし、お念仏のご縁をいただく大切な期間であります。

お寺イメージ

浄土真宗には、日常生活やお寺において様々な通年行事があります。お釈迦さまや親鸞聖人の御一生、ご家庭においては亡き方を偲ぶなど、時節等においてもお参りをします。
お寺では「法要」「法会」が勤まり門信徒の方や縁のある方が集い、阿弥陀さまの願いを共によろこび、そのお心を「聴聞」させていただきます。

元旦会(修正会)

1月1日の新年を祝うとともに阿弥陀さまに年頭のお参りをし、願いの中に生かされる身上を喜び、心新たに仏恩報謝、報恩謝徳の生活を踏み出す行事です。尚、お仏壇のお飾りは打敷をかけ、花立てには松を用いたり鏡餅をお供えします。
また、12月31日(大晦日)の夜に阿弥陀さまへの感謝と一年を締めくくる行事として「除夜会」があり、梵鐘をつくお寺もあります。

御正忌報恩講

1月16日(旧暦11月28日)は、宗祖親鸞聖人のご命日にあたります。親鸞聖人は、90歳の生涯をかけてお念仏の教えをお伝えくださり真実の道をお示しくださいました。報恩講は、そのご苦労やご遺徳を偲び勤まる法要です。浄土真宗の門徒にとって最も大切な法座です。なお、一般のお寺では、ご本山(西本願寺)に先がけて勤まる場合があり「お取り越し報恩講」とよんでいます。

彼岸会

彼岸会は、春秋の二季、3月の春分、9月の秋分を中心に勤まる行事です。彼岸とは到彼岸の意で、迷いの世界である此の岸からさとりの彼の岸(浄土)に到るということです。太陽が真西に沈む姿に、西方浄土に思いをよせつつ、お墓参りやお寺の法座に参ります。お浄土を願い、その道を阿弥陀さまのお心を通して聞かせていただく行事です。

花まつり

4月8日は仏教を説かれたお釈迦さま(釈尊)が誕生されたことをお祝いする行事です。約2500年前インドの北ルンビニーの花園でお生まれになりました。お釈迦さまの出現により真実の教えが説かれたのですから、全仏教徒とって大切な日といえます。
また、お釈迦さまがさとりを聞かれた(仏陀に成られた)12月8日を「成道会」といい、ご入滅の2月15日を「涅槃会」といいます。

宗祖降誕会

5月21日は宗祖 親鸞聖人が誕生されたことをお祝いする行事です。1173年(承安3年)に京都の日野の里で誕生されました。後に、お念仏の道に出あわれ、すべての人が平等に救われる阿弥陀さまの本願の教えを明らかにされました。各お寺においてさまざまな慶事が行われています。

盆会

盆会は、地域によって7月盆と8月盆があり、一般的に8月15日前に行われ、亡くなられた方のご恩を偲びつつ、家族や有縁の方々と共にお寺参りをし、阿弥陀さまの教えを聞く法座です。浄土真宗では先祖の霊が帰ってくるとか、供養のためとは説かれませんので、報恩の意として勤める行事であります。

永代経法要

一般のお寺では年に一、二回ほど永代経法要を勤めます。永代経とは、故人への追善供養の意味ではなく、「永代」にわたり阿弥陀さまの教え「経」が伝わることを願い、自身が法座のご縁に出あわせていただく行事です。「永代経懇志」を納めることもその意であり、この地にお寺が永きにわたり維持され、お念仏の教えが広まることを願い布施します。

結婚式

仏さまの前での結婚式です。仏さまの前でお念仏とともに、新しい人生を二人で明るく強く生き抜くことをお誓いする儀式です。

お祝いの行事イメージ

初参式

子どもが生まれて、初めてお寺にお参りする儀式です。子どもにとっての人生の始まりの仏縁であると同時に、親にとっても親として生きる出発点となります。

建碑式

お墓が完成したときに行う儀式です。

入仏式

仏壇を新調や修復してご本尊さまを家庭にお迎えしたときに行う儀式です。